統合失調症は思考・感情・行動を統合する能力が障害された精神疾患である。有病率は1000人中2~4人ともいわれ身近な傷病である。
まず統合失調症は前兆として眠れない、気分がさえない、仕事に集中できないなどの症状が出てきます。この後陽性症状として幻覚や妄想などが生じ、これが落ち着くと陰性症状として無気力、自閉などが続きます。
次に診断基準を掲げておきます。
1 老想化声(自分の考えが声または響きとして聞こえてくること)・考想奪取(自分の考えが他者によって抜き取られてしまうという体験)・考想吹入(自分のものとは異質な他者の考えが自分の思考に入ってくること)・考想伝播(自分の考えが他人に知れ渡っているという体験)
2 被影響的(身体に他者から影響を受けると感じられる体験)な妄想及び妄想知覚
3 批判性幻声または対話性幻声
4 文化的に不適切で実現不可能な事項についての持続的妄想
5 感情的な内容をもたず浮動性あるいは妄想に伴って持続的に表れる幻覚
6 思考滅裂・思考途絶・言語新作(日常にない新奇な言葉や言い回しを作ること)
7 緊張病症状
8 著しい無気力、貧困な会話、感情鈍磨、不適切な感情
9 無関心、目的欠如、無為、社会的引きこもり
1~4までの少なくとも一つの症、または5~9の少なくとも二つの症状が1カ月以上存在すること