アルツハイマー病は進行性の認知症をもたらす神経性疾患である。認知症とはいったん発達した知能が何らかの後天的な理由によって低下し社会的な適応困難を呈した状態をいう。そしてアルツハイマー病は高齢期に発症することが多いが65歳未満で発症する事もありこれを若年性アルツハイマー病という。そしてアルツハイマー病の中心症状は記憶障害である。近時記憶障害に続き見当識障害、判断力の低下、計算障害、言語障害などが出現する。
ではアルツハイマー病で障害年金を受給するためには何に注意すればよいか。
ここで障害年金は老齢年金が出るまでに労働能力を喪失した場合の生活保障であることから65歳になる前に初診日があるかを考えなければならない。65歳以後でも国民年金に特別加入していたり厚生年金に加入している場合、または70歳以上で厚生年金に高齢任意加入している場合は受給できる。なぜなら老齢年金の出ない例外的な場合だからである。60歳からは特別支給の老齢年金が、65歳からは老齢基礎年金・老齢厚生年金が支給されるがこの場合は有利な年金を選択できる。知識としては障害基礎年金は老齢基礎年金の満額、障害厚生年金は加入期間が短くても300月加算され、非課税である点を考慮して下さい。
次に保険料納付要件である。保険料納付要件は初診日の前日においてその前前月までの期間において3分の2以上の期間納付されているか免除されていればよい。
特例として直近1年間未納がなければよいのであるが65歳未満の者に限られている。
最後に障害等級に該当するかを検討します。
ここで精神疾患の場合基本的には他者とのコミュニケーション能力がどのくらい失われたかを判断します。
労働能力では上司の命令を理解し自己の仕事を遂行できるか、同僚と意思の疎通を図りながら自己の仕事を遂行できるか、会社からどのような支援を受けているかで判断する。
日常生活能力は朝規則正しく起き、顔を洗い、身だしなみを整え、食事をし、自由に外出できるか、夜キチンと寝れるか、これは他者に不快感を与えづにコミュニケーションをとるための基本になります。
人と会ったときに常識的な対応ができるか、必要な買い物はできるか、市役所などで必要な手続きはできるかを総合して判断します。